まだまだ勉強中の乳酸菌と減農薬での

美味しいぶどうを作るための一年間の作業です。

作  業 内 容 備 考
仮剪定 一度に短く剪定をすると寒さで枯れ込む心配があるので、
最初は少し長めに剪定をします。
12月中旬〜12月下旬
本剪定 切り口が乾いて落ち着いたら本剪定です。 12月下旬〜1月上旬
皮むき 高圧の洗浄機で古い皮をむきます。 越冬したダニやカイガラムシを退治するための大切な作業です。 
栄養剤塗布 切り口が乾いてきたら芽に栄養剤を塗ってやります。 芽の出るのを少しでも早くするためと、芽揃いを良くするため。
ビニール張り 二重被覆ハウスの場合は内張りビニールを掛けます。   
水やり  ハウスを閉め切りたっぷりと潅水し、湿度を高く保ちます。  
加温開始 加温ハウスの場合は夜間ボイラーを使って加温してやります。 現在は加温していません。
防除 これも越冬したダニやカイガラムシを退治するための
大切な作業です。
JAの防除暦より少なく、しかしこれらの
害虫が来てしまうと後は大変です。
芽かき ビニールで覆った後約1ヶ月で芽が出てきます。
房を待ってないものや、余分の芽を取ります。
又摘み・摘心 ぶどうの赤ちゃんは双子で生まれてきます。要らない方を摘み取ります。そして伸びている枝の先を爪で摘心します。
誘引・孫止め 真直ぐ立上って伸びている枝を、できるだけ真横に下ろし、横に引いている針金にテープナーって道具を使って止めます。伸びている枝の節(葉が出ているところ)からも枝が出てきます。これを通称孫と呼びますが、これを1〜2枚で切ります。 孫止め作業はぶどうが大きくなって枝が落ち着くまで、マスカット程ではないものの種類によっては何度も繰り返します。この頃乳酸菌を潅注してやります。
花切り 花が咲く前に房の要らないところを切り落として小さくします。 ぶどうの種類により、真中を残したり下側を残したり、また残す長さも違います。
マイシン処理 種無し作業のひとつとして花が咲く前にします。 種の無くなり難いぶどうに花の咲く2週間前位に霧吹きで吹き付けます。 
花が咲き、そして実止まり
ジベ処理
(1回目)
種無しにするために満開後3〜4日目にジベレリン液に浸します。 通常ジベレリンに加用して殺菌剤を用いますが、減農薬のため代わりに二回蒸留竹酢液を使用しています。
粒間引き 実が直径1から1.5cm位になると粒間引きです。大きくならなかった粒や、変形しているもの、向きが悪いものなど、不要な粒を落とします。 一房の大きさをだいたい500gになるように粒の数を計算します。
ジベ処理
(2回目)
 
粒の大きさが8〜10mmになったら、今度は粒を大きくするためにジベレリンかフルメットを使って房を浸けます。 種類によってはジベレリンとフルメットを加用して1回だけで終わる場合もあります。 
芽が出てここまでの間に、アミノ酸系の葉面散布剤や酵素、乳酸菌の葉面散布や灌注。特に乳酸菌の使い方に気をつけます。
殺菌剤、殺虫剤の散布をJAの防除暦の半分を目標に行います。
葉を丈夫にし、病気やダニが来ても負けないように。また、より美味しいぶどうのなるように。
袋や傘紙掛け 色付きのぶどうは少し色付き始めたら、色の来ないぶどうは時期を見て袋や傘紙を掛けます。 出来るだけ汚れないように気をつけて。
出荷前として最後の乳酸菌散布をします。 時期を間違えると裂果となります。
収穫 残念ながらマスカットの時のように試食をして収穫をすると等級が下がるので、完熟まで我慢我慢の収穫です。 非破壊式の計測器もあるのですが、価格が高いこととぶどうの種類によってプログラムが違うそうなので、小幸園のような小さなぶどう園では導入できません。安くなってくれると使いたいのですが!
礼肥 収穫が終わると、感謝をこめて少量の窒素分を
礼肥として入れます。
酵素や乳酸菌も収穫後散布します。
孫止め 収穫が終わる頃よりまた孫が出始めます。
不要なものは取り除きます。
元肥 翌年のための肥料を入れます。微量要素や堆肥、菜種粕などできるだけ化学肥料を使わなくてすむようにしています。 タコツボのように穴を掘って入れたり、表面を覆ったりいろいろです。
潅注 最後の乳酸菌を潅注してやります。
  
                              小幸園