マスカット作りは一時休んでいますが、思い出の多い作業ですので思い出の1ページとして残しています。

         マスカット作りの一年間       

美味しいマスカットを作るための一年間の作業です。

作  業 内 容 備 考
仮剪定 マスカットは剪定をすると枯れ込みが激しいので、
一度長めに剪定をします。
ビニール掛け 加温する部屋は、ガラス温室の内側に
さらに二重に保温します。
腰窓新聞貼り 腰窓の周りを風が入らないように新聞紙で目貼りします。
ブルーシート張り 腰窓と両サイドの出入り口にブルーシートを張ります。
本剪定 温度が下がらないように準備ができたら、
ようやく本剪定です。
水やり たっぷりと潅水し、湿度を高く保ちます。 時期によって量や間隔を変え何度も
何度も。
加温開始 夜間温水ボイラーを使って加温してやります。 1月下旬から3月中旬まで
作業性を考え順次
皮むき 高圧の洗浄機で古い皮を剥きます。越冬したダニや
カイガラムシを退治するための大切な作業です。
防除 これも越冬したダニやカイガラムシを退治するための
大切な作業です。
JAの防除暦より少なく、しかしこれらの
害虫が来てしまうと後は大変です。
芽かき ビニールで覆った後約1ヶ月で芽が出てきます。
房を待ってないものや、余分の芽を取ります。
又摘み・摘心 ぶどうの赤ちゃんは双子で生まれてきます。要らない方を摘み取ります。そして伸びている枝の先を爪で摘心します。爪が黒く汚れます(ーー;)
誘引・孫止め 真直ぐ立上って伸びている枝を、できるだけ真横に下ろし、横に引いている針金にテープナーって道具を使って止めます。伸びている枝の節(葉が出ているところ)からも枝が出てきます。これを通称孫と呼びますが、これを1〜2枚でこれまた爪で切ります。 孫止め作業はぶどうが大きくなって枝が落ち着くまで、何度も何度も繰り返します。
二重のビニールのうち、内側に張ったものを外します。
日光によく当ててやるためです。もう1枚のモノは手動で全体が1箇所で開閉できるようになっているため、かなり遅い時期まであります。
花切り マスカットの房は自然のままにしておくととても大きな房になります。そのため花が咲く前に、10から13車、8〜10cm位に切り落とします。
そして一つ一つの車をまた一対に切り込みます。
花が咲き、そして実止まり
一番間引き ぶどうの実がマッチの頭ぐらいになった時から粒間引きが始まります。
でもそれはベテランの方で、もう少し大きくなったほうが、要らない粒がよくわかるので、我が家では小豆粒くらいからです。それが遅い加温の棟になると、仕事が遅れて大豆からエンドウ粒くらいになってしまって・・・。
外気温が上がって、室温が天窓だけでは下がらなくなると、腰窓のブルーシートを外し、腰窓を開け始めます。
二番間引き 実が直径1から1.5cm位になると、2回目の粒間引きです。大きくならなかった粒や、変形しているもの。向きが悪いものなど、不要な粒をまた落とします。
芽が出てここまでの間に、アミノ酸系の葉面散布剤や酵素、乳酸菌の葉面散布や灌注。
殺菌剤、殺虫剤の散布をJAの防除暦の半分を目標に行います。
葉を丈夫にし、病気やダニが来ても負けないように。また、より美味しいぶどうのなるように。
仕上げ間引き 硬核期が終わり、枝が茶色になり粒が柔らかくなってくると、いよいよ最後の粒間引きです。日射病や縮果病粒の粒を落とし、実が大きくなっても良いように粒を並べ替えたりします。果粉(実の表面につく白いモノ)を落とさないように注意しての作業です。
糖度調べ 一房一房糖度計で調べ、エフに書き留め
枝に下げていきます。これを目安に収穫します。
出荷 早朝一房一粒食べて、且つ糖度計で調べ、
美味しい物だけを収穫します。
朝食が欲しくなくなります。
礼肥 収穫が終わると、感謝をこめて少量の窒素分を
礼肥として入れます。
酵素や乳酸菌も収穫後一度散布します。
孫止め 収穫が終わる頃よりまた孫が出始めます。
不要なものは取り除きます。
房より幹側は少し長めに残します。
元肥 翌年のための肥料を入れます。微量要素や土壌改良剤、堆肥、鶏糞、菜種粕などできるだけ化学肥料を使わなくてすむようにしています。ミニバックホーを使い硬くなった表面を耕します。
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